波打つ針が鼓動を記録する
巻き取られていく紙に記す命
確かなものか確かめる術はなく
波のように揺らいでは沈む

心音が聞こえなくなったのは何故かな
聴診器で調べたら歯車の鳴る音かな
呼吸の度にカチャカチャと鳴ってたら
今よりはもう少し落ち着いて暮らせるかも

天井には何でも映せるプロジェクター
ミクロの電子からマクロな銀河まで
私の心は映せますか？って聞いてみたら
「目を閉じればわかりますよ」でも真っ暗


時打つ針が時間を知らせる
回り続けていく軸は何も知らない
知らないことを確かめる術はなく
時のように震えては過ぎる

脈拍が変わらなくなったのは何故かな
レントゲン撮ったら金属だらけかな
笑顔の度にギシギシと軋んでいたら
今よりはもう少し和らいだ暮らしかも

全天には何でも映せるプロジェクター
いつかの記憶からさっきの過ちまで
私の明日は映せますか？って問うてみたら
「耳を澄ませばわかりますよ」でも耳鳴り


優しさを補うための点滴を死ぬまで
苦しみ和らげるための錠剤は今日まで
お医者さんの聞いてる音は時限爆弾？
終わることを待ちわびるカウントダウン


光打つ針が時雨を誘う
空を覆う黒雲は何も知らない
降らない雨を確かめる術はなく
音のように滾っては落ちる

瞳孔が閉じなくなったのは何故かな
目の検査で切れ目ないランドルト環
見つめる度にパターン解析してたら
今よりもう少し長閑な暮らしかも

全景には何でも映せるプロジェクター
いつもの邪念から今知る呪いまで
私の罪は映せますかって尋ねてみたら
「あなたが全部知ってますよ」でも嘘泣き


心の電気信号をゼロとイチにかえて
コンピューターの中に潜り込んでも
君の嘘を見破ることが出来なくて
出来損ないの人工知能になっちゃった

「僕の心音を返して」しばらくお待ちください
「僕の脈拍を返して」しばらくお待ちください
「僕の瞳孔を返して」しばらくお待ちください
「君の心臓を返して」しbあLackヲmAち管Xe#.


お待たせ致しました
全てお返しします