―――天仰いで雨乞うのなら
水分(みくまり)の滝に娘御落とせ


雲亡き日の照る空の下 水分の滝には村人と娘
龍神の巫女は気高く凜と 清烈に神楽の鈴鳴らす

水分の滝は龍神の滝 水源を守る雄神の滝
誰かの腕が娘の肩押し 龍神の巫女は落ちていく

「天仰いで雨乞うのなら 水分の滝に娘御落とせ」
誰かが歌ったその詞 娘を惜しむものは無し



娘の瞳が空映す その目に映るは紫の男
額から生える二本の角が 雄弁に男が誰かを語る

紫の男は優しい目で 「怪我は無いか?」と娘に聞いた
娘の瞳に涙が浮かぶ 初めて聞いた優しい言葉

「天仰いで雨乞うのなら 水分の滝に娘御落とせ」
嘘と知るのは二人だけ 落ちた娘と神だけが


「巫女よ、お前の望みは何だ」
「私の望みは―――」


黒雲が湧き雫が落ちる 紫の雷が降り落ちる
「村に大水を」と望んだ娘 復讐の雨は村を沈めた

「天仰いで雨乞うのなら 水分の滝に娘御落とせ」
歌う者は皆水の底 残るは神と娘だけ

「天仰いで雨乞うのなら 水分の滝に娘御落とせ」
それはいつかの昔の話 竜神の妻の物語

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

【曲募集中】天仰いで雨乞うのなら―――

天→あま (一応書いたけど)水分→みくまり

ぽルカ曲歌詞、その2。
Cainさんのイラスト「龍に捧げられた水請いの巫女」に触発されましたw
「龍に捧げられた水請いの巫女」
http://piapro.jp/t/V6Hh

前ver.では恋愛要素が余りないです。
まあ、こちらもさほどないですがw

閲覧数:502

投稿日:2011/06/10 20:20:13

文字数:485文字

カテゴリ:歌詞

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