あかまきがみ

星屑　降り注ぐ夜
夢見る　オルゴールの娘
古ぼけた　窓の向こう
満月　夏至を彩る
静かに　身を起こした
今宵　限られた魔法
真鍮の　台座降りて
愛しい　寝顔を見守る
娘は舞う　裾を翻し
心のまま　羽根のように...

僕の目の前で笑うあなた
やめてお願いだから
そんな顔で笑わないで
あなたの姿見る度
胸が苦しくなるんだ
花の綻ぶ笑顔も
細い肢体も
突き刺さる光があなたを
「あなた」の姿を映し出す
優しい闇が包んでた頃...

明るく晴れた朝に　大きく窓開けると
輝く風が　白く息染めた
柔らかい太陽の　光に満たされて
ぽかぽかお部屋　気持ちいいね
甘いココアの中
白いマシュマロ溶かして
いつかもらったお気に入りのカップ
心があったまる　ねっ
道端の霜柱　さくさく踏んで歩く
ヒールのブーツで　ちょっとだけ背伸び...

大理石の広間　私は優雅に舞う
赤い絨毯の上で　シャンデリアに照らされ
絢爛たる調度　意匠に囲まれて
綺羅を重ねたドレス　私は華麗に舞う
細いヒールの靴で　ふわり裾を揺らして
繊細なステンドグラス　透かす光は紅い
豪奢に飾り立てて　私は典雅に舞う
宝玉の冠　とりどりの輝きで
窓に下ろされた帳　内だけの...

ゆらりゆらり　鬼灯洋灯（ランプ）
紅い光が　ほのかに揺れる
日差しの和らぐ夕暮れは
紅い紅い　光が満ちる
夏の日は長いけれど
いつか黄昏　訪れる
涼風そよぐ頃はもう宵の口
一人ひとりと　帰りゆく
ゆらりゆらり　鬼灯洋灯
紅い光が　ほのかに揺れる...