ルーンと狼
北欧神話のテュールとフェンリルの話。
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「ルーンと狼」
君のただ一度の嘘が 僕を突き刺す
空の色が染まるよりも早く きっと君の許へと思う
いつも君が僕にくれた 優しさは造られた幻なの?
僕を縛る為の嘘に 怒り叫んだ「うそつき」
昼が眩しくても 夜が暗いと泣いても
いつか聞いた君の声は もう聞こえないのに
僕が望んだ空は こんな色をしていた?
まるで血のように 赤い赤い君の色
何も知らない僕は 君の思いに気付かず
僕を守る為の嘘に もう届かない「ごめんね」
君のただ一度の嘘が 僕を突き刺す
君の色に染まった空に早く 僕の黒へ染まれと叫ぶ
君が僕にくれた 優しさが胸を刺す
血の色に染まった空が早く 夜の黒へと染まれと泣き叫ぶ