「スープの事情」
曲:なす
詩:すだち(piapro ID:sudachi44)
歌:初音ミク(VOCALOID)
くすんだグラスのなか
ひとつずつ掬って
水の破片を頂くのは
癖のようなものでして
決して得にならないような
無駄ばかりを詰めた胃袋
こんなもので満ちてしまうなら
理想も夢も要らないな
「そんな気がしてさ…」
口にしてもただ冷たい
とてもじゃないが美味しくない
空腹を一時忘れたところで
現実は何も変わらないよ
イタリアンの小洒落た店は
今も平然と構えていて
パスタを頬張る彼を前に
わたしは日課を繰り返した
「そんな気もしてさ・・・」
言葉にしたら曖昧で
とは言え不味くなんかなくて
そんなんで空腹を満たしても
現実は何も変わらないよ
今までのことが無意味だったと
知らないふりをしながらね