ユートピア
まどろめば星が降るよ
あのユートピア滲んでく
救えもせずに終わってしまった
お別れさ
ダイヤで飾った麗しい時も
口当たりのいい御馳走も
なくたっていい
一振りで夢が叶うような時も
君が居なければそんなもの
なくたっていい
言い掛けた誓いさえ
伝えることは要らなくて
降り注ぐ雨 目と目を合わせて
裏切らない楽園で
怯えることも知らないで
二人で笑って手を取って
それでよかったんだ
例えば僕があの竜に乗って
空の向こうまで
君のため行けたとしたら
例えば僕が悪党になって
世界を欺き
君だけを導けたなら
例えば僕が最果てに咲いた
一輪の花を
君のため摘めたとしたら
例えば僕が神様になって
甘やかな声で
永遠を歌えたなら
まどろめば星が降るよ
あのユートピア消えてゆく
救えないのに愛していたのさ
お別れさ
◆イラスト：さくさん
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