「残響」 inst
なにもかもが終わり始めた
笑えない日々
触れた夢には傷しか残せぬと
戻り出せない今日に息潜めた
僅かな痛みも知るほど咲き行けば
このまま消える
真夜中に消える
ずっと恋をしていた
ずっと、恋をしていただけ
くだらない想いや憂いを押し殺して
明日に帰るその時、君は僕を忘れていてほしいんだ
無理かな?
遠く経て来た夜や朝に笑い合った日の夢が美しく枯れて
二度と芽吹き返すこともなく
心残すように
声が、ずっと
胸に響いて痛んだ
ずっと恋をしていた
ずっと、恋をしていただけだろう?
春の柔らかな午後に靡く花のように
土に還るその時、僕も君を忘れてしまえたなら
ずっと恋をしていた
ずっと、恋をしていただけなのになぁ
ずっと恋をしていた
ただ、それだけ
遠く経て来た夜の果てに魔法は解けた
その肌が温もりを冷まし
二度と巡り会えることもなく
暮れるまで僕は叫び続ける
心汚すように
声が、ずっと
胸に響いて痛んだ