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Hemerocallis

きんかん

きんかん

あの日の 記憶が つらいなら
私の 心がそう 壊れ
砕け散る前に 


甘い吐息に むせかえる日常
永遠さえ 感じるほどに

固く誓った 愛の 宣告は
そう簡単に 崩れ去った

ひび割れた 花瓶を胸に
くりかえす言葉は 二度とは 聞けない

あの日の 記憶が 捨てられず
思い出を 頼りに 伸びた 影を 追いかける
孤独の かけらに つまづいて
足を止め 振り返る そこには
色が 来ていた 明日の


君が私に くれた感覚を
まだ体が 覚えている

遠く離れた 場所で
それぞれの日々を 繰り返していくの

あの日の 想いを 夢に見て 
紫苑の 花びらに 君の陰を 思い出す
君の 記憶が 肩を掴み
私の 足取りを 遅く
させているのなら いっそ


あの日の 記憶が つらいなら
忘れ草を 見れば 軽くはなるのでしょうか?
募る想いに 耐え切れずに
私の 心がそう 壊れ
砕け散る前に



学名 : Hemerocallis fulva var. longituba
和名 : 野萱草(ノカンゾウ)

「忘れ草」と呼ばれており、和歌では、夏の季語、および悲しいこと(忘れたいこと)があった心境を表す言葉として詠まれるそうです。
(wikipedia)

忘れ草 垣も繁みに植えたれど 醜(しこ)の醜草(しこくさ) なお恋にけり
-『万葉集』巻十二

対として、紫苑は「追憶」の花言葉にあるように、今昔物語にて思い出を忘れないようにという形で出てきています。