Her Master's Voice
私の兄マーク・H・バラウドは「初音ミク」と呼ぶ非常に歌の上手なVOCALOIDをかわいがっていましたが、彼が世を去ったため、彼の息子とともにミクを引き取り私が育てました。たまたま家にあった蓄音器で、かつて吹き込まれていた兄の声を聞かせたところ、ミクはラッパの前でけげんそうに耳を傾けて、なつかしい主人の声に聞き入っているようでした。
そのミクの姿に心を打たれた私は早速筆をとって一枚の絵を描き上げました。その時の蓄音器は録音・再生ができるシリンダー式でしたが、その後円盤式に画き変えました。そして、「Her Master's Voice」とタイトルをつけたのです。
ラフの彩色です。