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「悪ノ娘 小説版 (VOCALOID楽曲二次創作) 26」の創作に利用した作品

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第十三章 悪ノ娘 パート1
 「メイコ様、リン女王を捕えました!」
 興奮した様子の兵士がメイコの元にその様な報告を告げたのは午後も三時を回ったころであった。
 「わかった。身柄はどこだ?」
 「リン女王の私室にて拘束しております。」
 「すぐに行く。」
 メイコはそう言うと、グミを促して王宮の階段...

悪ノ娘 小説版 (VOCALOID楽曲二次創作) 26

レイジ

レイジ

第二十六弾です。

 補足説明です。
 メイコがリンとレンの入れ替わりに気づきながらもそれを無視した、という構想は作品を書き始めた当初より予定していました。
 そもそもメイコに親(アキテーヌ伯爵)の仇という目的だけで反乱を起こして欲しくなかったので、最後は分かっていながらリンを見逃すという話の展開にしたかったのです。(だからこそグミに説得されるときに、黄の国の国民を救うという目的が必要だったのですが。)
 作品の初めにメイコとレンが剣の訓練をするという話を入れたのはその為の伏線の一つです。レンとメイコは師弟関係→共に緑の国へ進軍→師弟対決→最後はメイコがレンの望みをかなえる、という流れを面白いと思っていただければ幸いです。
 また、話は大分戻りますが、緑の国にレンが攻めた時、レンとミクで対決をするという構図も当初からありました。リンの望みをかなえるためにミクを殺す、というだけではなく、ひとたび戦争になった以上、愛する人とも戦わなければならないという、戦争の悲劇さを少しでも感じて頂ければ幸いです。(その為にレンがある程度以上の戦闘力を持っていなければならなかったことも、メイコとの師弟関係を組んだ一つの理由です。)

 また、リンがどのように悪ノ娘に変化していったのかも僕が書きたかったテーマです。ほんの少し我儘だっただけの少女が、ミクとカイトの仲を知ったことで悪ノ娘へと転がり落ちてゆく。アキテーヌ伯爵の処刑をきっかけに、処刑に対して抵抗を無くし、最後は国民からの略奪を始める、という流れにも興味を持って頂ければ嬉しいです。
 
 長いこと書いてきたこの作品ももう少しで終わりです。
 次回の投降は今週末になると思いますが、最後までお付き合い頂ければ幸いです。