Happy! +1
このクラスは面白い。
個性のある人がとてつもなく多い。
私、虹宮 波奈もその中の1人なのかも知れない。
私はごくごくごく普通にいる中学生
漫画みたいに魔法少女だとか金持ちだとか美人だとか
そんな素晴らしい特権は1カケラもない
かわいそうなJC1である。
そんな私には
ごくごくごく普通な私とは正反対の
イケメン幼馴染 白浜 巧 に片思いしている。
巧は幼馴染で、すっごく仲が良くて
副委員長まで勤めてるすごい人。
私なんかだるくてやりたくもない。
私とは別世界に行っちゃったとか・・・?
んなわけ、ないか。
─待ち合わせのバス停に付くと
「はなちゃん!!」
反対側の道路から2人の人に呼ばれた。
「お!! 委員長!! うんこーもだ!!」
私を呼んだのは
クラスの委員長 春川 あみね。通称 委員長。
そしてもう1人、寒そうに手をこすってる糞。
そう、おさななじみの巧。
巧 = こう = こー = うんこー みたいな。
「待たせてごめんね・・・。 寒かったよね~~~!!」
ごめーん!!と抱きつきながら
自分のマフラーを貸してくれた。
委員長は優しいなぁ...
うへへ~とにやけ笑いをしていると
委員長の貸してくれたマフラーがいきなり
学校の方へと動き出した!!
・・・と思ったら
うんこーがひっぱりやがった。
糞うんこめ。 委員長のマフラーなんだぞ。
─学校に付くと、早速委員長は仕事にとりかかった。
窓を開けたり電気をつけたりラジバンダリ。
じゃなくて、日誌を書いたり予定表を確認したり・・・
それを副委員長であるうんこが手伝う。
そのとき、近くの女子グループがうわさを言い始めた。
「やっぱり、委員長と巧くんって付き合ってるのかな・・・」
「美男美女でお似合いだけどねぇ・・・」
「でも、巧くんには幼馴染の─・・・」
はい、そこ─────!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
はいはーい!! 私わたしっ!!
委員長とうんこは付き合ってない!!
私と両思いなんだからっ!!
ふと、視界をずらした。
うんこのほうに。
「・・・・・。」
確かに・・・、仲いいけど。
仲のよさなら私の方が上だしっ
ふんっ
「うっわ、豚みてぇ。」
なんかのノートで頭を叩かれた。
「ふえっ」
それにしても痛いぞ。
教科書だろ、分厚い...
ビンゴ。
国語のやたらぶっとい教科書で
硬い私の頭を叩いたのだ。
しかも豚呼ばわりしながら。
うんこの癖に!!
うんこはケラケラ笑いながら
おなかをかかえている。
「おい、うんこ・・・」
そりゃ、怒るだろう。
叩かれたうえに豚呼ばわりだ。
しかも恋する乙女に。
ベシッ!!
「・・・って~~~~~!!」
私は同じ教科書で反撃した。
はん。ざまあ。
「やったな・・・??」
「上等だゴルァ」
私とうんこは睨み合い
教科書でベシベシ叩き始めた。
そこへ─・・・
「こら─────っ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
間にぐいっと入ってきたのは
あきれた顔をした委員長だった。
「喧嘩はだめっ!! 叩くのもだめっ!!」
ふざけ遊びをした子供に怒るお母さんのように
腕を組んで人差し指でビシビシ説教してきた。
いやぁ、
可愛いなぁ。
ツンデレのツンではないか。
説教もツンデレに見えてしまう・・・
腐!!
─そんなこんなで
結構、仲がいい私たち。
みんなでいれば毎日Happy!