ひなた春花

讃えよ！　我らが夜の魔女のために！
おや、そこいくご婦人がた
おしゃべりはお止めなさい
我らが魔女の御前では
つつましく　しとやかに
列の先は　魔女の大釜
みなが羨む　魔法のレシピ
讃えよ！　我らが夜の魔女のために！
すべては彼女の意のままに
首を垂れ　跪いて...

ようこそ　おいでませ
こちらの席にどうぞ
当店のおすすめ
目玉のスープ！
きみが飽きて
いなくなるそのまえに
その身を差し出せ！
ようこそ　おいでませ
こちらの鍋にどうぞ
店でくり抜いた...

ぼくは断然　trickにそそられる
でも9番目の犯人を
当てることにも飽きてしまった
きみぐらいはぼくを楽しませてよ
だれにも見せたことのないtrickを
はやくぼくに仕掛けてごらんよ
どの角度から見ても
きみの推理はバラバラ
まるでパズルみたい
おいで、ぼくが遊んであげる...

どうしてあなたは　あなた自身がきずつくことで
誰かを守ろうと　いつも考えてしまうの？
はじめからわたしに目隠ししたのはあなたね？
ワイングラスは、ほんとうはふたつあったのでしょう？
彼は“毒”で死なずとも
いずれ“ナイフ”で死んでいたのよ
……あなたの代わりにナゾ解いてあげましょう
こんなかたちで事...

“ひとつめのナゾは　なぜ彼がひとりの部屋で
毒入りのワインを飲まなければいけなかったのか？”
片うでの探偵の話をしずかに聞いている
目のまえの少女に探偵は続けた
“理由は簡単　彼はあのとき
死ぬべき宿命と決まっていたのだから”
さあ、犯人はだあれ？
きみは答えを知ってるね
だってきみの目のまえで
す...