せぴあの音楽工房

思い出のページを
そっとめくれば
あの頃の自分が
いつも笑っている
久しぶりだよ
あの頃の夢を見るのは
理想と現実とが交差して
見るもの触れるもの
全てが輝いていたよ
通いなれた並木道に...

窓越しに見る景色
海の匂いがした
引き出しにしまい込んだ
思い出そっと取り出して
指先に残っていた
ちっぽけな夢(ひかり)を
追いかけた熱い季節
どこかに置き忘れている
ねえ　今君と話がしたい
夢中でダイヤルを回して...

ふたりが友達のままだったら
どんな些細な事でも話せたのに
本音はいつもウラハラなまま
本当の声は君に届かない
駅の側のコーヒーショップ
ただ時間を持て余すふたり
つないだはずの手が
石に躓いた拍子にほどけてしまう
「なんで庇ってくれなかったの」
我ながらひどい八つ当たり...

まだ空は晴れているのに
ガラスの外の視界がにじむ
交差点を渡る少年
その表情に笑顔はない
シャツの袖で汗をぬぐった
目的地は未だ見えない
東京タワー
展望台で見える空の色を教えて
胸に引っかかったままの
想いを吐き出したら...

はら　はら　はら　はらり
音もなく舞い落ちる
幸せになる前に夢から醒めたみたいに
薄紫色のコートを着たあの人
きっと何処かですれ違った事があるんだね
歩き出そう　その木の下から
躓いてもちゃんと立ち上がれる
もう一度その声が聴きたいよ
探してしまう
振り返りたくない思い出の中も...

123...
この坂を下りたらこの恋は終わりと
何度も言い聞かせている
頬に一筋の涙
恋に恋をした
私は無敵の女の子だから泣くのをやめる
それはまだ風の冷たい夕暮れ
3月になる少し前
西陽に照らされた
揺れるバスの車内...

天丼をのんびり食べている場合じゃない
急いで会計を済ませて店を飛び出した
Hurry up! Hurry up!
空耳かな？
暗闇の中で誰かが叫んでいるような
Ah, hold me tight
この悪夢のような霧が振り払えるのなら
壊せ！目の前にある壁を
誰もがうらやむその力で
心の奥で願っていた...

何もしないまま1年が過ぎ去ろうとしている
色づく街で1人だけ取り残された気がして
やりたかった事　欲しいもの　何一つ決まっていない
同じ景色を見つめている　揺れる電車の中で
そうあの時どうにもならない　荷物を放り投げて逃げ出しては
そんな夢みたいな奇跡　願って
ねえ確かに見つけたぬくもり　悲しいニュ...