しんとくろー

目が覚めて　時は午前４時
朝焼けが　窓を染めて
いつの間にか　変わった日常が
変わらない自分を誘っている
いつもなら　まだ眠ってる
そんな自分が　今だけ
扉を開けて　旅に出ようとする
まだ見ぬ世界少し見てみたくて
荷物は少しだけ
いつものスニーカーで...

糸切れた人形
手入れして吊り下げて
ゆっくりと動かす
魂の糸手繰り
動き始める様は
笛に操られてる
毒蛇
ただただ踊る　誰のため
「自分」がそこに　あるかのように
ただただ踊る　「自分」のため...

先端気取っておめかし
無駄に混んでる雑踏かき分け
曖昧な目標ぶら下げ
どこかに落ちてる希望を探して
浮ついた感情に流され
裏通り隠れた店へと通って
誰とも知らない「仲間」と
テリトリー築いたつもりで得意げ
真夏の夜
流れる汗はキャッツアイ...

「明日はやるから」　いつものセリフ
今やらない理由をべらべら
テレビは見るし、スマホも見るわ
残されるのは積まれたノルマ
二言目には「体調悪い」
やらない理由いつもそこから
「しょうがないだろ」、「つらいんだから」
傍から見ればため息出るわ
金もないが高楊枝でお気持ち
「俺は悪くねぇ」...

小さい頃　夢中で登った景色を
他の子供　押しのけてでも手にした
自分がまるで　世界を手にしたようで
滑り降りてく他の背中を後目に見た
空が近くに見えて
何もかもが下に見えて
何度だって登りたい
さあ　王になろう
大海原に漕ぎ出す地図は
滑り台の上で見た...

頭にかかる白い霧
霞んで溶ける身体感
世界が不意に途切れて
身体ビクつき笑う
頬に平手で喝入れて
まぶたにくさび打てども
夢魔のささやき心地よし
目に映るのは寝床
今日になすこと終わらぬ
まだ倒れてはならぬぞ...

夕日落ちて
人が帰る
ああ　街に灯る
人生のタペストリー
もう戻れない日々
夢語ってた日々
冷めたふうに一人になる夜は
眠る街の喧騒絵にして
頬杖ついてため息ひとつ
ひとりごとを語る...