
Snow with a sleep
綯い交ぜの市、光に覆われた儘
曖昧な輪郭に触れて
仮象の淡彩で染めるように
望んでなんていないのに
此の日々は、私の手を引いて征く
選択すらも欠いた儘で
私が私では無いように
淡い言葉に口吻を
失われた熱に愛の詩を
美しさは此処に痛みを孕んで
容易く救われて仕舞うのでしょう
其の毒で正しく終わらせて
醜い色で総てを照らして
君に寫る私を表す感情が
「奇麗」だけなんて寂しいじゃないか
Plot device in the dark
幼気を讃えた盲目の群
濁った光で泳ぐ鳥よ
輝きを失う術を繙いてくれ
梳った葛、優に夕に触れるように
醜も麗も意味は無いわ、而二不二の儘
然れど此処に眠る命の残滓は
美しいとされて仕舞うのだ
ねえ、私の聲なんて
届いていないのでしょう?
数多、衆目の中で目覚めて
喜劇のような言葉を
あなた達が其れを望むのなら
私の感情は芥にしましょう
透明な棺に餞を
緑青の木漏れ日に静謐を
滲む雲は掠れ、光を零して仕舞う
もう少しだけ此処で夢を見せて
鈍色の市、濃やかに落ちて
希望だけの朝焼けを満たして
一疋の鮮やかな白はただ
閉塞に溺れた儘
宙吊りの星、嫋やかに朽ちて
緞帳に其の身体を隠して
あやふやで満ち溢れた世界の
美しさを語ろうか
末枯る私に口吻を
此のおんぼろな心臓に毒を
せめて早く私を終わらせて
奇麗な言葉だけじゃあつまらないわ!
乱れた祝福に柏手を
懊悩も哀も無い結末を
あなた達が奇麗と云うのなら
此処に痛みが在るのは可怪しいじゃないか
形象だけを残して
瞬いた美しさを語る鏡面は
私を私と呼ぶ為の
心を今も知らない儘
誰も居ない世界で眠らせて
悲しいのなら私を忘れて
君の痛みを絆す為の救いなんて
私だけが苦しい儘じゃないか
Clock without hands
小さな聲で伝えたかった言葉も
此の身体が邪魔をしては
音を失って消えるように
一等、輝いて見えた星は
然ても奇麗だったろうか
其の裏側で泣いた者を
誰も知らない事を知るのだ
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