『終焉狂想組曲』少女ハ一人、世界ノ為ニ
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どうして神様は私たちのことをいじめるの?
それはね、神はお前たちが大嫌いなんだよ。
だから―
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眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ
眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ絶望
悪魔が囁く
絶望を捨てよ
争いを止める力を与えよう
心を殺し
己を捨てた
その時世界は救われるだろうと
無垢な顔で少女は神に訊ねた
「貴方はなんで戦っているの?」
「私は世界を幸せにするの」と、無邪気に呟く
自分に聞こえるように
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これで世界は幸せになるんだよね?
もちろんさ。敵はあの神々だろう?
…うん!じゃあ私、もっと頑張る!
ああ、本当によい子だ。
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「なんでこんなことになってしまったの?」
「何が正しい?」
「何がおかしい?」
「なんでみんな笑ってくれないの?」
神を殺し
世界を守る
悪魔の力は一人の少女へ
涙を涸らし
笑顔を浮かべた
その時世界は救われるだろうと
神はいない
誰もいない壊れた世界で
絶望を忘れた少女は笑う
「これで世界は幸せになる」、と泣きながら笑う
争いを終わらせた少女は
瓦礫と骸の中で一人
「これで世界は幸せになる」、と小さく呟く
自分に聞こえるように
眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ
眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ眠れ一人
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そして協奏曲は終焉へ―
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