アンテナ



言の葉が飛び交う　電波の大海原を
それぞれが　それぞれの想いを吐き出している

こんな時代だから　何か伝えたいと
想いをめぐらせ　言葉を絞り出してみても

希望も　明日の不安も　あいつへの悪口も
自分のこと　何もかもが
伝えるのが怖くなって

歳を重ねてくたび　何もできなくなって過ごしてく
立ちすくむだけの傍観者
まるで　受信して　溜め込んで　肥えるだけ
役立たずのアンテナさ
何がしたい？　分からなくなってく...

それなりの生活　まぁ悪くはないが
何か物足りない　そんな気分　我儘なやつだ

世界じゃ　戦争だの　環境問題だの
なんて能天気に　僕は暮らしているんでしょうね

別に　偽善ぶるつもりなんてありゃしない
余計なこと　知らないまま生きていたいだけなのに

歳を重ねてくたび　イヤでもこの世界を知ってしまう
耳を塞いでる臆病者
まるで　着信拒否してても　届いちまう
役立たずのアンテナさ
どう生きたい？　見えなくなってく...

まわりの目を気にして　何もできなくなっているんだよ

歳を重ねてくたび　何もできなくなって過ごしてく
立ちすくむだけの傍観者
まるで　受信して　溜め込んで　肥えるだけ
役立たずのアンテナさ
何がしたい？　分からなくなってく...

そんなこと　考えては　いつもの日々に消えてく