どうして私に聴かせないの
耳を塞ぐのならかき切って
どうして貴方に聞こえないの
突き刺さる睡蓮 道行きの供 手繰った花びら
どうして私には見せないの
隠し通すのなら首絞めて
どうして貴方には見えないの
眩んだほうせんか 死に顔飾る手折った花びら
誰かの言葉を並べて騙して
あがく空の上 始まりの合図
朽ちていく季節 ほどける前に
血の気なくした口に紅さして語る子守歌
朝も夜も煮えたぎる 凍りついた朱風鈴
冷めぬ熱は滞る 心は紛れてく
まとわりつく高笑い 囲む鳥居 袋小路
嘘も真になる 欠けて散る白日夢
ありもしないこと重ねて
できることまで神頼み
所詮他人事
担ぐ神輿 放り出して
祭り囃子 立ちすくむ
どうして私にはくれないの
出し惜しむのなら噛みついて
どうして貴方は渡さないの
くずおれるひまわり 弔いの夜 手向ける花びら
誰かの姿をまとって化かして
震える火の内 終わらない印
溶けていく時節 壊れる中に
焦点合わぬ目元 紅さして
冷たい胸に白粉はたいて
誰かの歌声 浮かべて惑わせ
うめく水の下 終わりの始まり
饐えていく時間 引き裂く後に
土気色した頬に紅さして踊るわらべ歌
朝も夜も沸き立って のぼせ上がる茜金魚
引かない熱ははびこる 体ははがれてく
しがみついた薄笑い 開かぬ神籤 万事休す
嘘も真になる こぼれ落ちる蜃気楼
朝も夜も煮えたぎる 凍りついた朱風鈴
冷めぬ熱は滞る 心は紛れてく
まとわりつく高笑い 囲む鳥居 袋小路
嘘も真になる
誰が私になる
私は誰になる
過去と未来 曖昧模糊
未だ胡蝶の夢
00:00 / 02:49
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想