ワダツミinst

BPM97
関連ファイルの「mastering」は観賞用です。ミックスには使えません。


どこか遠く
空を飛んで

ワダツミに抱かれ
揺蕩う様に生きて
それはあまりに永く
感覚を奪い去って

この胸の傷跡も
癒えてしまう位に
誰も知らないところへ
”あたし”を知らないところへ


夢では何度も描いた
それはきっと夢のまま
だって知っているのに

どこか遠く
その靴は置いて往こう
空を飛んで　
呼ばれるように共鳴を

まつろわぬ竜の
背に乗り海を渡る
何者にも触れない
気高さのモルヒネを
少し飲み過ぎたの
独りでいられる位
だけどそこには新しい
痛みが転がってるだけ

二人も寄れば目線も
歩幅も伸びる影法師も
合わないまま　　
ズレてく位相みたいに
波間を漂い続けてまた
”初めまして、名も知らぬあなた”へと

ここで生きてるだけで
寒さに凍えるなら　　
がっかりするくらいの
温もりで抱きしめて
あたしはここにいる
いつでもここにいたの
傷跡はきっと癒えない
それでも歩いてく運命

だから

どこか遠く
その靴は置いて往こう
空を飛んで　
カサつく髪をなびかせて
どこか遠く
空白はこのままでいい
空を飛んで　
また新しい靴を履くの
どこか遠く
寂しさを楽しむように
空を飛んで
この心臓を愛せるように