今日は二人で散歩に出た
俯いたり微笑んだり忙しい君の
なくしものを探しに

店先のウインドウにあった赤い靴
路地裏に集うネコたち
小川に似合わぬ立派なアーチ
部活に勤しむグラウンドの人影

遠い視線のその先に
決して見つかりはしないことを
本当は気づいているだろう

自分でかけた心の鍵
開けてほしくて
出ない声ずっと張り上げて
見つけてくれる人
暗闇の隅に小さくなって
待っていたから

もう少し歩いてみようか
天使が住むという
町外れにある小さな丘へと
携帯の電源なんて切ってしまって

なくしものはきっと見つからない
でも
持っていると信じてくれたら
呼吸と心が一つになれたら
僕はきっと君の鍵に

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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鍵 (2008/3/21作)

過去に書いた詩の中から、一部を掲載したいと思います。
2008/3/21制作。改変可。

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投稿日:2009/03/14 12:37:07

文字数:301文字

カテゴリ:その他

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