2010年代のボーカロイド(V2~V3あたり)で調整していたこと
1.あえてデフォルトパラメーターで出力し、DAWへ
→当時はボリューム自体を倍化出来ず、ブレス感や声のブライト、口の大きさやダイナミクスを調整してもAmp音源の存在感には勝てなかった。エディター側のボリュームを上げたところで音割れ起こすなどの問題も発生していた。
2.とりあえずコンプレッサーをかけて倍化してみる。
→一応、存在感はあったがAmpを用いたギター等の音に案の定負けてしまっている。
3.EQを中音域強調のボイス特化型に調整する。
→音の抜けは良くなったが、ギターと音域が被りやすいので若干調整がいる。
4.フィルターで中音強調設定とボリュームをMAXまで上げる。
→次のリバーブエフェクトによっては音割れが起こるので確認しながらボリュームは調整。
5.リバーブでスタジオ収録なのかホール収録なのかを想定しながら調整する。
→オペラティックな歌唱をテーマならホールを再現したリバーブ(音反射)を
スタジオで録ったような音声にしたい場合はリバーブを弱くする。
6.最後の最後にボリューム(トラックボリューム)で補正をかける。
→(ヘヴィメタルの)Amp系楽器の音に負けている場合のみ
ちなみにヘヴィメタル特有の速い曲を歌わせるコツとして1/16音符で歌わせると声詰まりやしゃくれ気味に歌う事があるのであえて1/8音符でBPMを上げて歌わせるという手法を使っていました。
波形調整でBPM圧縮による速い曲化は調整がめんどくさいのでやっていません。(ライブ感はありますが、若干の音ズレが気になるのでやめました。)
ボーカルトラックは1番・2番・ソロ後のラスサビといった分け方ではなく
曲構成のABCで分けてかつ、キーが変わる毎に別トラックを用意するというやり方で制作していました。(ソロ後のラスサビでキーが変わる時など)
メーカー側の理想は2~4オクターブ辺りに対して5~6で歌わせていました。
その為、ボーカロイドシステム上「声がひっくり返ったような現象」が起こり、オペラティック歌唱は当時は無理と思っていました。
レンの場合だと5オクターブ辺りで声がルカ化しているなどです。
オペラ座の怪人でのラスサビ後の発狂パート(徐々にオクターブが上がるアレ)が無理という状態でした。意図的にオクターブ下げで歌わせるなどの対策はしていました。
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