ディミニッシュセブンス（2-mix）

辛辣なほど夏でした

午後2時目を擦った
くだらない動画の音
遮りペダル漕いだ
泣きそうな入道雲

坂道蝉の声
白いハット
赤いギター
無口な瞳が交差した
『行こう夢は途中だ』

薄暗いライブハウス
夕焼けのバーステージ
揃わないリズム残響が耳に残る

ああ
もう1回もう1回
空に唄うは劣等
すれ違うだけの物語
雲に飲まれる

金輪際金輪際
戻らないあの熱狂
遠くなる距離と雨上がり
君は笑ってたんだ

辛辣なほど夏だ

小さなわだかまり
よくある決まり文句
飛び出す君の背を
追えなかった強がり

途絶えた通知だって
気にしないフリして
気づけば遠くに行っていた
認められるはずないや

味のしないブルーハワイ
ひしゃげたジャグマスター
手を伸ばす入道雲の中
君はいない

ああ
もう1回もう1回
雲に向かって絶唱
届かない声は枯れきって
夏は過ぎていく

未来(さき)の不安愛情が
入り交じる不協和
抱えてた想いの
水溜まり目を背ける

『いつだって大切なもの
は私大切だって気づいているよ』
離れないで
夏が終わる

ああ
もう1回もう1回
空に唄うは劣等
すれ違うだけの物語
雲に飲まれる

何回も何回も
手を伸ばすこのメロディ
雲の中君を探してる
雨が上がる

さよならの言葉さえ
言えなかった後悔
繰り返す日々は無機質に
色を無くしていく

辛辣なほど夏だったんだ