歌詞書きさんにとって大きな悩みの一つであると思われる譜割りの伝達方法について、試しにやってみたらわりと良い感じな気がしてきたので共有してみたいと思います。作曲の方も歌詞募集する時にMIDI上げていただけると僕みたいな譜割り大好きマンが譜割り打ち込んで持ち込んでくるかもしれないのでおすすめです。
本日のポイント
・無課金でいける(24年8月現在)
・音楽ソフト知識が雑魚でも問題ない(音符の読めない雑魚が保証)
必要なもの
・シンセサイザーV体験版
ちょっと前に鼻歌作曲しようと思って鼻歌作曲するためにシンセサイザーVの体験版をとりあえず導入していたんですが、かなりすごいです。ほぼベタ打ちで譜割りを含めていてもわりと普通に歌ってくれます。なんだこれ化物か。インストールに関しては僕が下手にあれこれ言うよりも詳しい解説サイトさんがあったり、本家もそこまで不親切ではないので好きな感じに導入してみてください。
▼ポイント1【譜割りの入力が死ぬほど楽】▼
初期のボカロだと「っ」を表現する為にもノートそのものをあれこれする努力が必要だったんですが、シンセサイザーVはだいたいの譜割りをそのまま反映してくれます。例えば下記。
かしをかき(たい)
ka shi o ka ki tai
でおkです。「たい」を該当のノートにそのまま「tai」と入力するだけで勝手に割ってくれます。最近僕が良く使う「あ母音+え」の譜割りも「ae」とか入力すると歌ってくれます。そんな譜割りまでやってくれんの頭良すぎるのでは???
譜割りのタイミングがはえーなと思ったら母音を増やしてあげたり子音を増やしてあげたりするとそれっぽくなります。「ruuuuuushi」とか「tttttte」みたいな感じですね。あんま増やし過ぎると今度は母音をそのままリブレスしてほにゃんほにゃんになるので、そういう時は大人しく譜割りする前の音だけ入れてノートを短く切って譜割りで入れたい音を鉛筆で書き足してあげましょう。
▼ポイント2【UIが超わかりやすい】▼
一般的なDAWで使われるピアノロールがダイレクトに出てきます。ここに作曲さんに用意してもらったMIDIファイルをドラック&ドロップしてからいくつかのメッセージにYESと応えるだけでおkです。
僕のやり方が変なのか時々物凄いキーのところに落とされて、超音波みたいな鳴き声が聞こえてきたりする事もありますが大丈夫です。「Ctrl+A」でノートを選択して音源が歌えそうな帯域にドラッグ&ドロップしてあげればちゃんと人間の音域で歌って貰えます。シンセサイザーVの音域の広さは人間出せる音域の広さじゃない?こまけえこたあいいんだよ!低くなりすぎても今度は重戦車みたいな呻き声になってしまうのでほどよいポイントで落としてあげてください。だいたいC5って書いてあるあたりの鍵盤に落としておけばC4~C6の範囲に収まると思うのでほどよいと思います。
ボーカルに関しては完全に趣味ですが、好みで良いんじゃないかなと思います。友達の間ではGUMIしか勝たん派と千冬ちゃんマジ天使派がいますが、僕はとりあえず最近よくご一緒している千冬ちゃんを使ってます。
▼導入も書き出しも楽▼
DAWをインストールしようと思うとオーディオインターフェースやらレイテンシーやらやたらと横文字が出てきて文字書きにはとても大変な作業となってしまいますが、シンセVで仮歌を歌わせるだけならそんなものはまったくいりません。
僕は光の戦士をやっている関係で普段の作業環境がゲーミングPCだったりするんですが、あまりロウスペックだとそこまでサクサクは動いてくれないかもしれないのでそこは注意してください。ただまぁ、DAWを入れて複数トラックをわちゃわちゃするわけでは無いのでそこまでのスペックは必要ないかもしれません。
書き出しに関しては最初よくわからなかったので、流石に体験版には無いのかなと思っていたら、UI右側にある矢印みたいなボタンが書き出しボタンで普通に書き出しができました。wavで書き出されるので容量の軽いmp3として共有したい場合はフリーソフトのコンバーターとかが必要になると思います。
※突っ込みが入ったので加筆
wavは無圧縮ファイルなのでシンセVやDAWに落とし込んでの視聴が可能みたいですが、mp3だと無理みたいです。オケと合わせて聞いて貰う事まで考えるとwavで共有した方が良いかもしれません。ブラウザで確認する場合はwavだとやや重たいので一長一短です。
▼共有する方法▼
僕はグーグルドライブ使ってます。グーグルドライブは普通にテキストを共有するのにも使えるので、ピアプロ外部で共作する際にも便利です。グーグルドライブのファイル一覧みたいな場所にmp3ファイルをドラック&ドロップすれば普通にアップロードできます。便利な時代になったもんだ。あとはデフォルトの状態では非公開になっていると思うので、右側にある…みたいなところをポチっと押して共有設定も弄っておけばOKです。あまりこだわりがなければURL知ってれば見れる設定にしておくのがいいんじゃないかなと思います。お金と大人の絡む場面でやるとぶっころがされると思うのでそこは気を付けて下さい。
▼仮歌入力のススメ▼
これはシンセサイザーVが超便利になったからこそできる事ではあるんですが、歌詞書き専門の方は積極的に仮歌入力をされていくと良いんじゃないかなって思います。
①そもそも音源の譜面をちゃんと見れてない時がある
僕もこの趣味初めて干支が一周回るぐらいじゃ効かなくなってきましたが、音符の聞き逃しはマジで多いです。ボカロがラララ歌いしている時はそうでもないですが、わちゃわちゃしたオケにピアノ音源とかだとオケに紛れて聞こえなくなったりとかはわりと普通にあります。歌詞を書いていざスコアを見たら知らない子ですね…みたいになる事は決して少なくないので、そういった意味でもメロディだけの音を把握しておくのはとても大切です。特にサブコーラスとかハモとかがある曲だとメロディラインが混ざって普通にメロディを誤読する事が死ぬほど多いです。
②音としての歌詞を意識しやすくなる
僕も音符も読めないわりに脳内Voには謎の自信がある民ですが、いざ音になった時との乖離は少なからず感じる事があります。音になっても良い歌詞なのが良い歌詞です。この乖離を擦り合わせたり、音になった時の具体的なイメージの精度を高めるためにも自分で打ち込んでみる体験はとても有意義なものになると思います。
③譜割りを一発で他人に理解して貰えると思うな
これは断言しますが無理です。自分でも昨日の我は一体これをどう割ったんだ…ってなる事があるので他人が見たら普通に????ってなる事うけあいです。慣れている相手にこうやって割るんだぜというのをテキストベースで伝えても致命的に一か所か二か所は間違ってたりします。まぁ、ここの最終的な主導権はコンポーザーさんである作曲さんにあるのは前提とした上で、ここはこういうニュアンスで書いたんだけどどうかな?みたいなのは正しく伝えられて損はありません。
特に譜割りに拘る歌詞書きさんというのは、僕もそうなんですが圧倒的に音に対する拘りが強い人達であると思います。このノートをこういったアプローチで攻めたら楽しいんじゃないか。そんな事を考えながらコンポーザーさんと同じぐらいか、もしかしたらそれ以上に曲を聞き込んで、その曲のフロウに対する解として導き出した歌詞のニュアンスが正しく理解されないのはあまりにも勿体ないです。
さて、書く事もなくなったので今日はそんなこんなで筆を下ろしたいと思います。譜割りは楽しいのでみんな一緒に沼っていきましょう。ようこそここが地獄の三丁目だ!
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ご意見・ご感想
kikorin
ご意見・ご感想
ボクは以前からその方法でコラボしており、みなさんが共有してくれるとありがたいと思っています。
ただ、SynthVに読み込ませるオケはMP3ではなく、WAVでなければBPMがずれてしまいます。
また、DAWに落とし込む際もまたMP3ではなく、WAVが望ましいです。
それらを踏まえると、はたしてココだけで完結できるのかどうか・・・?
2024/08/17 01:03:50
Gaga
おおkikorinさんこんにちわです。コメありがとうございます。
なるほど~。あくまでブラウザ内で完結できる視聴用として軽いMP3の方が良いかなと思っていたので、DAWに直に落とし込む事までは考えてませんでした。オケと合わせて聞くならWAVの方が良いんですね。盲点でした!ちょっと記事に注釈加えてみます!
2024/08/17 10:46:15