一隅の踊り子

いつか夢の中見たもの　全てが叶うのなら
取り返しのつかないもの　巻き戻せやしないか

どこにも行けない自由を　持て余した少女は
18時の踊場から　届かない空見てた
強く思えば思うほど　頭はくらくらして
やり場のない虚しささえ　飼い慣らしていたんだ

だけどそんなことばっか　考えたってキリなくて
独り言　空に溶かしていく

踊り狂って壊れるくらいに　浮世に響く私のリズム
雁字搦め冷たくなって　震える手で私を愛してよ


人混みの中で見たもの　相も忙しそうに
どれだけ時間は過ぎても　変わり映えしないんだ
誰も皆死んでいくから　明日が続くのかな
全てを知るのは無理だと　決めつけるならせめては今日も

踊りましょう絡まりあって　光に満ちる寂しい夜に
誘いに乗って転がる蝶は　幸せかな不幸せかな
どの神様に願ったことも　叶わないんだ可笑しなもの
御伽噺忘れる前に　震える声であの子を返してよ


追いつけやしなくて素直じゃなくて　同じように同じように
寂しくはなくてでもただ不安で　君に伝えたいんだ
まだ終わりじゃない　こんなんじゃ物足りない
だけどどうやって良いなんて　答えはない
君にはちゃんと言いたかったんだ　ずっと...

踊り狂え壊せるくらいに　頭に響く私のリズム
あの彼方まで繋がる空も　手入れたようですり抜けていくんだ
この掌で感じる声も　消したくてもっと貴方をぎゅっと
殺人思考に繋がる前に　途切れた音で私を許してよ