偽物でした
水面に映って震えているような
見ているだけで
決してふれては
いけませんでした
ふりかえり肩を落とす帰り道
幼い子供みたいに
気づかないままの方が幸せな
そんな偽物でした
眩しくて眩しくて
仕舞こんで鍵を掛け
飲込んで隠しました
嗤われて恥ずかしくて
投げ捨てて
こんなものいらないと
嘘をついた
High-Flown Fakes
騙していたらいつの間にやら
片付けられて
探してみても探してみても
遠い思い出だけ
目で見えるから惑わされてしまった
気がしていました
さわれないなら偽物なのだと
思い込んでいました
ぼんやりと空を見る大人たち
幼い子供みたいに
本当に大事なものならば
目でも見えるでしょう
大切に大切に
仕舞こんで鍵を掛け
隠していたはずなのに
嗤われて恥ずかしくて
投げ捨てて
こんなものいらないと
嘘をついた
High-Flown Fakes
騙していたのは自分自身で
片付けたのも
探してみたら意外とすぐに
見つけてしまいました
そんな
そんな偽物でした
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