
フリヤマナイ
溶けたアスファルトのむせかえるような臭いは
すれ違う人達にひどくこびりついて離れない
まだ工事中の駅前 濡れたコンコースの中
また今日も煙草の火がうまくつかない
追いかけているものが何だったのかさえも忘れてしまって
街灯を打ち続ける雨音の響きだけ残すよ
言葉にすれば簡単な事で受け入れるつもりもあるけれど
跳ね返った黒い雫が僕を刺して歩けなくするんだ
道端に捨てられたビニール傘も
誰かと同じ使い捨てで傷が透けて見えているけど
排水溝の音が全てをかき消すよ
また曇り時々雨
いつまで続くんだろう
あの日は晴れてたな
「誰だって君と同じような痛みや苦しみを持ってる」
僕に言ったあの濁った瞳の嘘つき達
笑うことさえ許されないような
ねじ曲がってしまった心に
誰もお前の味方などいないと冷ややかに残酷に告げるんだ
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