白い建物と
遠くで鳴く鳥と
絡む植物と
物質のくず
流れる資本と労働力と
権利と富と
蓄積するストレスと引き換えに
生んだ利益と
見えない知の網と薄められた快楽と
あの謎の炭酸飲料の味も
もう残ってないのかい?
崩壊した建物
瓦礫で覆われた地面を踏み分ける
ただ意味もなく
どこかで見覚えのある宙づりの信号機
横目に突き進む
どこへ行くとも知れず
お互いもつれあい崩れあう
「コンクリート・ジャングル」の中に紛れ込む
暗い路地を経て
停止された戦慄と
荒廃した日常の中に歩み入る
パッパッパッ…
パッパッパッ…
「8月30日、天気は雨かな。
今日はいつもより早く目が覚めてしまった。
また歩き出さないと。
8月30日、天気は雨かな。
ありそうもない生きる希望を信じて、
今日も街へ繰り出そう。
きみどこいままつ
このまちさるまで
いまどこきみまつ
このまちさるまで
きみどこまだまつ
このまちさるまで
きみまだどこまつ
このまちさるまで
イマドコキミマツ
コノマチサルマデ
キミイマドコマツ
コノマチサルマデ
キミドコイマドコ
ドコ...........」
白い建物と
遠くで軋む音
暗い室内と
波打つ水
近づくどよめき
息を吹き返す戦慄
崩壊する建物
落下する残骸物の間をすり抜ける
うまくかわして
壮絶な地響きの中に
死神の声を聞く
とっさに飛び込む
崩壊する建物
信頼していた足場も徐々に崩れ落ちる
ぎりぎりで回避
襲い来る悲痛な叫び
聞き流しながら進む
行く先もままならず
00:00 / 06:25
【重音テト】廃都散策
廃れた都市を散策する曲です。
三部構成のようなものにとなっております。
序盤は導入です。人のいない、廃れきった都市の中に入っていきます。過去の日常と刹那の破壊が刻まれたその景観から様々なイメージが散策者の脳に流れ込んできます。
中盤は散策者の幼いころの記憶、まだ都市が都市として生きていたころのを回想しながら、その痕跡を求めて都市の中をさまよいます。しかしそれも次第にむなしくなって、覚めてふと我に返ります。
終盤は、もろくそれでも形を維持していた建物群が不意に崩壊し始めます。散策者はその勢いにのまれながら、ただひたすらに行くあてもなく走り去ります。
画一化、合理化、規模の経済の波はいたるところで歪みを生んでいる。そんな悲鳴がいたるところから聞こえてるはずなのに、聞こえないふりして大量生産・大量消費の手をやめることができない。やみくもにただ走り続けるしかない現代の、行き先不明な不安感を曲にしてみたつもりです。
下にリメイクしたものを置いておきます。
コメント2
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歌詞・カードジャケット作品1
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ご意見・ご感想
コス(COS)
ご意見・ご感想
こんばんは
返信遅れて申し訳ないです。
イラストは完成しました
http://piapro.jp/t/KrU0
それでは、失礼いたします
2012/09/08 23:30:09
natural
すごいです!すごくいい感じです!
色々手間をかけさせてしまって申し訳ないです。
今回は本当にありがとうございました!
もしまた機会があればよろしくお願いします!
ありがとうございました!
2012/09/09 00:06:16
コス(COS)
ご意見・ご感想
初めまして!
コス(COS)と申します
歌の方を聞かせていただきました。
とてもすてきな曲ですね。(´ω`*)
もしよかったら「 【重音テト】廃都散策」のイラストを描かせていただけませんか?
ご検討のほどよろしくお願いいたします
2012/09/02 17:36:35