最後かもしれないから
今日じゃないとだめだから
今から見に行こうよ
街灯が飾る街
恋人たちの逢瀬
願いはかなわないまま
君がいた確かな痕跡
読みかけの漫画本
ウェディングドレスを着た女性
僕はひとりで海を見に行った
何か願いを叶えてくれる
そんな風に思わせる夜だった
冬の海 雪が降る 今願う
妹に会いたい
あいつが笑うだけで
僕はこんなにも救われていたんだね
人生に何の意味もないと思ってたのに
失うとこんなにもつらいなんて
「こんな時間にこんなところでひとりでなにをしてるの」
突然後ろから声が
振り返るとそこには美少女が
どこか妹に似た雰囲気で
「私を家まで連れていって」
どこまでもついてくる家出少女
そんなセリフに苦笑い
かつて君が語った家族への憧れ
「みんなで一緒に暮らすの、憧れるよ」
でも好きだという気持ちに答えるのが怖くておびえてるんだと言ったね
「お兄ちゃんアイス買ってきて」
100円のやつでいいかな
「高いやつとにかく買ってきて」
しょうがないから買ってくると
もうもぬけの殻で
あいつの姿はなかった
アイスを両手に二つ持って
たたずむ僕はとんでもなくかっこ悪いだろう
妹の残したノートを読んで知った
あいつは演技をしてたのかもしれない
冬の海が僕に送った偶然
それだけのことだよ
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