遠のく蒼に日は落ちて
夕が街を紅く染めた
揺らいだ背の影を追って
掴んでしまったよ
引き止めたかった
沈む空は
今日を割かつように伸びた水平線
「さよなら」はなぜ
喉の奥で行き場をなくすの
言葉は裏を探してばかりで
蔦を絡めてほどけなくなってく
不器用な心が伝わるなら
明日の二人を、教えて
星が消えた 夜の淵で
君の輪郭を描いた
淡く浮かんだ灯籠は
流れてしまったよ
間に合わなかった
霞む空は
終わりと始まりを映す蜃気楼
届かないのに
僕はどうして また手を伸ばすの
有明けの月の孤独のように
漂う朝焼けに 君を探す
新しい陽を浴びる その度に
昨日の二人に、会えない
君がくれたガラス玉の向こう
覗き込んだ世界はまるで万華鏡のようで
涙さえも照らしてくれたんだ
失くさないように、
忘れたりしないから
最後に何度も確かめるのは
君と繋ぐ手をそっと離すため
悲しい愛を残すくらいなら
逸らした瞳を、重ねて
言葉は裏を探してばかりで
蔦を絡めてほどけなくなってく
暮れる今日と君に
「さよなら」しても
明日の二人を、信じて
二人の朝焼けを探そう
00:00 / 04:59
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想