ミミズクとフクロウ【short】

くらん

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駆ける　深い森の中を
ジャラリ　音をたてる鎖
ちくり　肌が切れ
ふわり　月がふたつ

Ah　闇がざわめきだす
響く低い声　銀色の瞳

「私を食べて」　不気味に笑顔で　願う少女
何度も何度でも　願い告げに訪れては　紡いでゆく心

古い館の中　心揺さぶる絵が
まるで生きているようで
でも足りない色“紅”

煉獄の花　それは魔物が行けぬ土地に咲き　血を求める
少女は傷を負いながら持ち帰る

触れる温かく青白い炎　刻まれる模様
やがて眠りつく　新月の夜　終わり
燃える館　記憶が消えてく

暗く閉ざされた部屋　淡く奪われてく力
人の世の希望を叶えるために
そして忘却のもと繋いだ家族と友
それは満ち溢れていてでも
消えない傷　今、蘇る音
風に溶け貴方の傍で咲きたい
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紅玉いづきさんの『ミミズクと夜の王』をモチーフに書かせていただきました。
後半、だいぶ端折ってしまいましたがorz