古びた木箱から薫る
幼き少女の囁き
時計仕掛けの幻想[せかい]すら
焦がれる想いに歪めた
12時の鐘で解けてしまうような
淡い魔法[きせき]を望むの?
夢の続きでもいいから教えて
私の声は聞こえますか?
煌めく夜 永い旅へと連れ出して
暗い森 迷っても怖くはない
ふたり出会うべき場所 忘れないでしょう
思い出[きおく]の欠片が微かに語りかけるの
星に手を伸ばせば届く
夢見た少女の呟き
羽ばたくことを拒むのは
深海で錆びた足枷
滲んだ瞳で映した情景の
向こうで誰かが云うの
”未来を霞める霧 辛い日々も”
”あなたを輝[み]せるヴェールになる”
震える手を 握りしめて連れ出して
荊棘の道だってもう痛くはない
ランプに語りかけて青空を駆けて
柔らかな風が優しく背中を押すから
終わらない話を紡いで
明けない夜だってもう悪くはない
ふたり交したことは 光への約束[ことば]
旅の終わりを迎えるその時まで
その手はまだ離さないでいて
見失わないように先を歩きたいの
大粒の雨 その後に待ってる
素敵なものを信じているから
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