４階の奥の 手前の部屋
秋の空気は 少し寒い
僕はそこで 名付けられた
新たな名を ずっと刻む
作られた身体 心はなく
頭の中 記憶もない
僕はいつか 気づくのだろう
ヒトの命は たった一度

消して加え書き直して
壊す作る修正して

この部屋の世界は 修正されぬ世界で
この星の世界も 修正できぬ世界だから
過去は消せない そして
書き直すことなんて 許されていなくて
後悔だって消せない 将来だって変えられない
みんな今を生きてるの


淡々と進む この世界は
間違えても 直せなくて
だんだんと増える 僕の記憶
過ぎた日々は ずっと残る
作られた記憶 僕のメモリー
消すことなど 簡単だよ
どんどんと消える いらぬ記憶
戻ることは ずっとないさ

消して忘れまた作るの
そして記憶が作られる

この僕の記憶は 修正される記憶で
この僕の身体は 与えられたモノだけど
僕は動いて いるよ
この部屋で過ごした この部屋で覚えた
この部屋で学んだ この部屋で生まれ育った
僕はこの場所 好きだよ

この部屋の世界は この星の世界は
この僕の世界は・・・

この星の世界は 修正できぬ世界で
修正なんていらない 歩いてきた道だから
この部屋の世界は この星の世界は
間違いで溢れて 正解なんてわからないさ
だから答えを さがす
間違えた道でも 修正なんていらない
歩いてきた道は その人の人生だろ
それは書き直せない