設えた鏡の反射と逆光で透く顔色
赤い密告を塗った唇が吐く口癖に
仕草で謀り拒めば歩幅寄せ剥く牙
酷く些細な熱情に浮いた瞼裏が今
呪文の様に纏った彩り振り撒いて
見る者を遠く彼方へ誘うその結晶
疾うに魔法は貴方に掛けられてる
心の臓から小指の先まで御伽噺へ
光る樹液と胡桃の殻に連れられて
目の前には咲き誇るバーベナの華
夢を見る私にどうか力を貸してよ
大きく瞳を開いて漸く森を抜けて
呪文の様にまるで不思議の世界を
創り出す魔法の言葉に魅せられて
今日も私を導いてと願っているの
新しい姿に生まれ変わって往けば
届かない理想なんて有り得ないさ
毒さえも武器に成って妖しく光る
本当の"かわいい"を求めて旅へと
一切は瞞しが常と雑踏で憂う肌色
未だ刻々齢を経るが恥なんて謬り
合切の袋の道具を引っ提げて象る
揺らがない自分だけの品格を倩々
花言葉の意に縋ってまだ足りない
もっと欲しがってその美しさいや
時めきを此の手に掴んでみたくて
現在地を確かめて漸く文を記して
胸に唱えて
畢竟は幾ら強く絵空事を冀っても
何時も通り遠く彼方で憧る一幻想
疾うに真が判っていたのなら屹度
最初から私の心に在るはずだから
届かない理想なんて有り得ないさ
五分間でもう次の世界の扉を叩く
本当の”かわいい”を求め掌を翳す
今段々と変わっていく杖は鍵へと
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