女「男君、滑りにいこう!!」

男「……状況の把握に三分くれ」

女「その三分がもったいない!! リンクが私を呼んでるよ!」

男「つまり、スケートに行きたいと」

女「いえす!!」

男「女、お前スケートしたことあったっけ?」

女「……ない」

男「転ぶと痛いぞ」

女「……頑張るもん」

男「それに寒いぞ」

女「うっ……」

男「それでも行くか?」

女「……スケートがダメだったらドライブにしよ?」

男「……仕方ないな」

女「やったぁ!!」



女「どう、男君? この前男君が買ってくれた帽子だよ?」

男「というかお前、厚着過ぎじゃないか?」

女「寒いものは寒いの!!」

男「もう何も突っ込まん」

女「男君は良く平気だね 」

男「女ほど寒がりな人の方が少ないだろ」

女「そうかなぁ。でもスケートすればあったまるよね!!」

男「尻餅つきそうだけどな」

女「男君、これでも私、昔はテニス部だったんだよ」

男「関係あるのか、それ?」

女「男君、私の運動神経をなめてるな?」

男「まぁな」

女「氷上に咲く一輪の花、それが女だよっ」

男「分かった分かった」

女「きっと男君もイチコロだね//」

男「ほら、着いたぞ」

女「やったっ!!」



女「ひゃん!!」

男「予想した通りだったな」

女「何で男君は滑れてるの!?」

男「昔のカンかな」

女「優しくエスコートしてよ」

男「そう言ったのにお前が拒んだんじゃねーか」

女「だって滑れると思ってたんだもん……」

男「ほら、立てるか?」

女「立てなーい」

男「ホントか?」

女「だからお姫様抱っこして//」

男「こりゃ立てるな」

女「ばれたか」

男「まずは氷の上に立つことからだな」

女「そんな歌あったよね」

男「ほら手離してみろ」

女「こわい!!」

男「大丈夫だ。転びそうになったら俺が支えてやるから」

女「これからの私の人生も支えてね……?」

男「ふざけたこと言ってないで早く離せ。ほら」

女「ひゃっ……!! あれ、普通に立てるじゃん」

男「普通にやれば平気なんだよ」

女「私天才なのかも……」

男「じゃあ次、歩いてみるぞ」

女「男君、私は滑りに来たの」

男「まずは歩くことをやってみろ」

女「はーい。いち、に、いち、に」

男「出来そうだな」

女「ご褒美は?」

男「滑ったら、な」

女「それを聞いて私やる気MAXだよ!!」

男「じゃあ滑るぞ。右足を……」

女「……滑れてる!! 男君、私滑れてるよ!!」

男「馬鹿、前みろ!!」

女「ふえっ? ひゃん!!」

男「だから言ったのに。すいませんこいつが……」

女「ごめんなさい」

女客「全然大丈夫ですよ。何か微笑ましいですね」

男「そう見えますか?」

女客「見えますよ。じゃあ、気をつけてくださいね」

女「……男君を誘惑したな」

男「ぶつかりそうになっといてそれはダメだろ」

女「反省してます」

男「それに危ないだろ」

女「うん、身に染みて分かったよ」

男「じゃあもう一回滑るぞ」



女「楽しかった!!」

男「何だかんだですぐ滑れるようになってたな」

女「また来ようね」

男「その時はもう少し薄着で来いよ」

女「じゃあ暖かくなってから来よう!!」

男「そしたら氷が溶けるだろ」

女「あ、そか」

男「女とスケートの相性は悪いみたいだな」

女「ぶー……」

男「はは、さ、帰るぞ。母さんが鍋作ってくれてるぞ」

女「やったあ!! あ、いいこと思いついた」

男「何だ?」

女「私と男君でペア組んでフィギュアやろう」

男「却下だ」

fin

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【SS】 23 スケート

ツンデレ男とひたむき女のほんわか話。
今回女はスケートをしたいと男を説得。
男と女は上手く滑れるのか?

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投稿日:2010/12/17 10:15:34

文字数:1,570文字

カテゴリ:その他

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