ジャケット

Mer chante(メルシャンテ)
笑ってよ
最終列車の警笛が夜を裂く前に
訪(おとな)って、其の儘、連れ去って
私に恋を忘れさせないで

馬鹿だ
まだ私は優しい言葉を受け入れられずに喚いては
不幸せだなんて嘆くんだ
何も彼(か)もを誰かの所為(せい)にして

嘘みたいだった
此の奇麗な日々すらも
私の思い出の中だけ
また、遠くへ叫ぶんだ
君が私を忘れないように

うるさいんだ
黙ってよ
私の心を見透かした振りをしないでよ
贖(あがな)った言葉を捨て去って
私が好きな君の儘でいて

奇麗なものだけを
大切に抱えて生きたいのに
私がどうにも汚いのだ

悲しい夢は要らない、要らないのだ
静かな夜に揺蕩う儘
彼(あ)の日の聲がまだ消えない、消えないのだ
何時迄も私に錆びついて

耳鳴りがまだ癒えない、癒えないから
車輪の廻(まわ)る音(ね)の中で眠るのだ
征く先も見えない線路の上から
眺めた水際に歌うのだ

ちゃんと壊してよ
私の記憶に君の影を残さないでよ
暗涙(あんるい)よ蕭(しめ)やかに損なって
透明な空をまた着飾って

蔓延った清(さや)けさと
仮象(かしょう)の愛が
正しさのように振る舞うから
白日夢(はくじつむ)を夜半(やはん)に押し遣って
慈(いつく)しい音だけを摘み取って

羅針盤は疾(と)うに意味を成さず
雲は星を隠して
聞こえた聲だけを頼りに歩くのだ
暗澹(あんたん)はまだ深く、深く
晴天はまだ遠く

足取りがまだ拙い、拙いのは
淡い夢許(ばか)りを追って仕舞うから
太陽を知らない棺(ひつぎ)の中
何時かの愁(うれ)いが染み付いて

韻律(いんりつ)の上で踊ったメロウが
また祈りの色を寫(うつ)したのだ
寂寥(せきりょう)に弛(たゆ)み素気無(すげな)い、素気無い
夜の隨(まにま)に聲を潜めて眠るのだ

嗚呼、神々も照覧(しょうらん)あれ!
実に滑稽な私の生だ
何も変わらないのは
退屈だけど
此の日々が愛おしいのだ

悲しい夢は要らない

悲しみがまだ冷たい、冷たい指の
触れた潜熱を憶えているから
今はただ足りない幾許かの
心が綻んで零(こぼ)れ征く

息継ぎすら稚(いとけな)い
赤褐色の夕に焦がれて甚(はなは)だ厭(いと)わしく
ただひとつ言えない、言えない儘の
言葉を胸に仕舞って沈むのだ

去って仕舞ったの?
私の心に君の言葉が響(どよ)もすのだ
追憶が悲しみを纏わって
何時迄も私に錆び付いて

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ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

メモリーホリック/初音ミク off vocal

メモリーホリック/初音ミクのoff vocalです。

閲覧数:359

投稿日:2022/01/08 16:34:00

長さ:02:41

ファイルサイズ:2.5MB

カテゴリ:ボカロ楽曲

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