銀世界
寒空の下で雪が描く、距離と愛情の反比例。
…… …… …… …… …… ……
薄暗い空から舞い降りる白い妖精達…。
曇った窓越しに雪景色を眺めながら、コーヒーを手に思い出に耽る…。
静寂を破る、かの人からの電話のベル…。
久し振りの懐かしい声に目を細めて「久し振りだね」軽く笑う。
「逢いたいよ…逢えないかな…」まるで凍えそうな声…。
曇った窓ガラスの向こう、一面に降り積もる雪…白い息で手を温める子供達…。
果てし無く続く銀世界、北風に舞い踊る雪…寒空の下、独り震えていたんだね…。
二人公園のベンチで温め合いながら、言葉にならない違和感…。
…久し振りに逢えたのに、すれ違う言葉が悲しいよ…。
…二人離れている内に、勝手な理想を互いに描いていたんだね…。
吹き荒ぶ北風の中、夜空に瞬く星達…見上げた夜空に白い吐息が舞う…。
何処までも続く足跡、寄り添い合う二つの影…一つになり、また二つに分かれて行く…。
離れればとても恋しく、抱き合えばまたすれ違い…北風にゆらゆらり揺れる恋心…。
雪はやがて解けて春に、そして季節はまた巡る…雪が降る頃には二人は分かり合えるよね…?
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