月が泣いている 心を濡らしている
夜空を吹き抜ける風は どこまで高く舞うのだろう

あの日の過ち 二度と取り返せない
意地を張って 最後にはあなたの手を離した

愛しさに溺れたら 悲しみは溢れてく
誰もいない場所で贖う声 僕はそれを聴いている

夢から覚めても果てぬ涙 心の隙間を零れ落ちていく
時間が優しく包み込めば 僕は何かを損なうだろう


ありふれた事が かけがえないと知った
屈託のないその笑顔を 見るたび僕は癒されて

楔を打つように 氷を溶かすように
石のように固まった 僕の心 砕いた

うなだれた時もある どうしようもない夜に
陽だまりのような安らぎを 僕は今も覚えている

あれからどれだけ経ったんだろう? 時折ぼんやり思い返すけど
記憶は優しく和らいでく 僕の意思とは関係もなく


優しさで満たせれば 切なさは逃げてゆく
滲んだ星が消えるまで 僕はずっと祈っているよ

夢から覚めても果てぬ涙 心の隙間を零れ落ちていく
時間が優しく包み込んで 僕は何かを、損なう

どれだけ僕らは変わっていっても 刻んだ痛みは胸を締め付ける
それでもゆっくり歩き出せば 僕は何かを見つけるだろう