ミズタマ
A
夕に溶ける 後悔と
あの日の 遠い影
ゆるやかに 落ちてゆく
水たまり 終着点
飴玉のような甘い
重い想い思い出
君がいて 僕がいて
そういうのって いつまでだ
B
いつか こういう終わり
迎えても なんて話す
笑う 君の瞳に
うつる 僕の焦り
S
逸れる逸れる逸れる
視線も 感情も
君も僕も全部が
酷く歪んで 詰る
止んだ雨に気づいて
たたんだ あの傘は
君と会った時にさしていた
水玉、だっけな
A
朝を告げる 白い頬
かよわい 起こす腕
そんな風 緩い幸を
逃してく 貧乏性
幾度でも繰り返す
終わらない口戦争
君は言う 僕も言う
「もう元に戻れない」
S
傷が傷が傷が
増えていく 増やしていく
君も僕も互いに
深く沈んで 揺らぐ
見えない晴れの片手に
君が持つ 雨傘は
夕の赤に染まった
綺麗な水玉、だろうな
B
今日が こういう終わり
迎える日 なんだろうな
笑う君の瞳に
浮かぶ光る雫
S
逸れる逸れる逸れる
この先向かう道
君も僕も全部が
交わらないと 気づく
いつか君がどこかで
雨に濡れ さす傘も
君が好きな模様の
小さな水玉、だといい
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