誰もいない街 off vocal
誰もいない街
雪のように降り積もる白い砂が思い出を覆い隠してゆく
ここは、かつて西の空の赤い星を頼りに旅人が目指した街
やがて歴史は遠ざかり記憶は忘れ去られてしまうのに
黄昏を迎えた街には老人がひとり
後を追う老犬が一匹
ここは、かつて東の空の青い星の瞬きを観て名付けられた街
語り継がれることのない世界に何を残そうとしているのだろうか
ひとりと一匹は街を見渡す丘へ今日も向かう
銀紙から取り出した煙草に火を点ける
誰もいない街を見下ろす
香ばしく甘い風が吹く
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