ほどけかけたマフラーを直そうと
そのまま自分の首を絞めた
苦しくなって仰いだ空
滲む月が綺麗だった
あれからもう半年が過ぎ
平穏を取り戻した日々
隣で微笑みかけていた君がいないだけ
降り注ぐ月の明かりは私達の足跡を
振り返ってしまう私に
断りも無く 照らし続けてる
縋るようにしがみ付いた
伸びきったその袖から伸びる
いつも暖かかったその手すらもう
白い灰になった
思い出をなぞるように
君と歩いたこの道で立ち止まり
呟いて笑いかけてみた
君がいるような気がして
振り返る幼い子供に指を刺され笑われた
繕う様に笑い返した
流れていく物 隠しもしないで
声を上げて泣けるなら
その時だけは全てを忘れ
君の声の残ったこの携帯を捨てられるのに
泣き虫だと最後に抱きしめてくれた
か細くなった君のその温もりを
私はいつになれば忘れるのだろう
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追憶と未だ知れない忘却の間
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