あなたの人生の物語
作詞：麻志くら子

生まれる前神様に聞いてみたよ
僕の人生の物語
揺り籠に抱かれて 静かに 目を覚ます
母さんの温もり探し 泣き出した

幼いころは　泣いてばかりいて
やっとできた友達に　甘えてばかり
いなくなって気付いた　君のこと見えず
気持ち踏みにじってた 「ごめんね」

そして僕は誰かと出会い別れ繰り返し
憎んでは愛し合って同じ過ち繰り返して
何も変わらない 涙だけがこぼれる

やがて大きくなって　忘れてゆく
僕の人生の物語

少年時代に　夢は広がって
憧れの人　いつも目指した
でも君の行き先は　高く遠すぎて
たちまち置いてかれた　「行かないで」

そして人は誰でも　叶わない願い抱いて
倒れては立ちあがって　同じ過ち繰り返して
何も残らない　砂の上の城だね

届かない想い抱いて　虚しい希望にすがり
取り戻せない過去悔いて　ただ生まれて死んてゆく
それが僕らの物語なら　なぜ人は生きてゆくの？
生まれる前神様に問いかけた　でも答えはなかったよ

色んなもの諦めて大人になった
キリキリ舞いの日々に疲れ果てたよ
だけどこの手の中に　残されたものは
小さな宝物 「そばにいて」

だけど人は誰でも　出会い別れ繰り返し
愛する人見つけては また憎み合い傷つけるだけ
そんな愚かさでさえ　悲しくて愛しいんだ
止まらない涙だけが 静かに溢れ頬を濡らす

声を聞かせて…　君の声を聞かせて…

柔らかな日差しの下
車椅子の皺だらけの瞼が　目を閉じる
熱が逃げてゆく　静かに　安らかに
これが私のたどる物語