ミズアサギ / off

「綺麗な青色だね」って子供みたいに君が笑って
3秒前の僕の憂鬱、消えていった

“僕が君を守る”とかさただ酔って漂っていたんだ
何も出来ることなんてないのにさ

よく晴れた5月の空
「美味しそうな雲だね」と馬鹿げる君が
はしゃいでるのを隣で眺めるだけのことが嬉しくて

“このままふたりで居られたらな”なんて
そんなこと言える訳もなく空に消えてく


「元気ないけどどうしたの？」君はそっと僕を覗き込む
「なんでもないよ」と曖昧な言葉をひとつ返した

君は「そっか」と一言だけ言い、
それから急にいつもの笑顔で駆け出した

白沙に刻む足跡
「こっちだよ」と無邪気に手を引く君が
1人じゃ何も出来ない僕とは対照的に眩しくて

“君みたいに強くなれたらな”なんて
そんな僕の願いもまた波に消えてく


凪いだ海に立つさざなみ
疲れて涼風に吹かれ眠る君の
幸せそうに寝息を立てて微笑む顔が愛しくて

“このまま君は笑顔でいてね”なんて
そんなことを呟き、僕ら未来へ駆ける

快晴、響く鐘の音
白いドレスをまとい結ばれる君の
何年経っても変わらない面影にどこか僕は嬉しくて

“これから先も幸せでいてね”なんて
そんなことを願い祝福、笑顔を贈る