
死のうと思っていた
夏まで生きていようと思った
歩く石塊を受け入れた
自分の自棄が淋しかった
一生涯憂鬱と戦い
そうして死んで行くのだろう
安価な殉情的な事柄に
涕を流した僕がいた
「咲クヨウニ。咲クヨウニ」
哀蚊は
秋の風に残されて
真夜中に蹲る幽霊は
誰かの姿と重なった
お前はきりょうがわるいから、愛嬌だけでもよくなさい。
お前はからだが弱いから、心だけでもよくなさい。
お前は嘘がうまいから、行いだけでもよくなさい。
知っていながらその告白を強いる。
なんといういんけんな刑罰であろう。
「咲クヨウニ。咲クヨウニ」
祈る少女は
萎れた蕾を抱きしめて
凩に絆された屑花は
誰かの慰めを待っていた
「咲クヨウニ。咲クヨウニ」
言の葉よ
いつか泣いてた僕のため
哀蚊も屑花もあまりものも
いつか花を咲かすように
安楽なくらし 絶望の詩
ひしがれたくらし 生のよろこび
散るまで青いふりをした
花になれなかった葉を抱いて
「春ちかきや?」
書き損ねた夢を破りながら
掠れた文字で明日を描く
葉擦れの音を拾い集め
繋ぎ合わせて唄を紡ぐ
「咲クヨウニ。咲クヨウニ」
00:00 / 04:54
葉 off vocal
ー咲クヨウニ。
太宰治の短編集「晩年」より「葉」をもとにした三拍子のロックバラード。
オフボーカルのみ。
歌ってみた等にご利用ください。
本編
https://www.nicovideo.jp/watch/sm45921497
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