写生帳
05
木の下で、何かを書き留める
単色の世界の内部
最初から、ずっと寂しかった
黒い湖に浮かぶ黒い木
混沌の中から現れ、闇から生まれ出た
木の下に滑り込むと、葉っぱが頭に落ちてきた
そしてまた、寂しい
愛する人のぼんやりとした記憶
描いてみたけれど、思い出せなかった
「忘れてしまったの?
私はあなたの母親よ」
その女性は私にそう言った
あの黒い木の下には
嘘などなかった
どうして忘れられるだろう?
昨日、君にキスをしたのに
二人で過ごした思い出は
形を失って、消えてしまうのだろうか?
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