sunett_inst

Sunett


肺には入らない
ハイライトの煙を揺らした
寒空を眺めベランダの風

間奏

治ったはずの熱病に
いつまでもうなされてるふり
とっくに冷めてるはずでしょう
　
夕方過ぎ マフラーより
暖かい溜め息返り
柑橘の甘い匂いと
一緒に帰ろう ほらひとり

近けばひとりぼっち
触れたつもりの指先が冷たい
惰性で見せる作り顔と
まだ一緒に居たい
本当はどうなの
甘い甘い甘味を薄めたような日々

間奏

温かいミルクに
溶かした言葉はなんだっけ
気にもしてないんだけど

23時 もう終わり
お疲れさま 溜息混じり
切れかけた電灯よ
瞬く影ごと消してよ

気がつけばひとりぼっち
触れられてた手の甲が軽くなった
人知れず消えた作り笑いと
思ってもいない言葉たちは
甘い甘い甘味と水になって流れる

そんな日々でも恋しくなった
君は誰の隣に居るの
どうなの 思い出しもしないの？
別にもう何ともないけどね
こんな日々があったんだって
ふと思い出したんだ
柑橘混じりの寒空の下
別にもう何ともないけどね

アウトロ