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熱、まだあるよ?

無理して仕事に出ようとする、風邪ひき強がリン。

レンにはお見通し。


*******
まだ夏風邪が抜けきらない、気だるい朝。

気持ちとは裏腹に、体は正直で。

着替え終わって、私はついついベッドに腰を下ろしてしまう。



(うう~…まだ頭がちょっとぼーっとするよー)

(でもレン君、昨日もすっごく心配してくれてたから、今日はお仕事行かなきゃ…)



―コンコン

「リンちゃん、起きてる?具合は…」

「…レン君、おはよ。今日は一緒にお仕事行って、唄えるよ~」



ノックとともに姿を見せたのは、レン君。
大事な、私の、パートナー。



綺麗な蒼い目を丸くして歩み寄る彼に、私は立ち上がりながら微笑みかけた。


「…リンちゃん、もう、熱平気なのか?」

「うん、へっちゃら!3日も寝てたから、もう唄いたくって、仕方がな…」



急に立ち上がったせいか、視界は暗転、またぽすんっと軽い音をたてて私はベッドに落ちる。


「…あはは、やだ、あたしったら」

「リンちゃん、やっぱりまだ」

「へーきへーき、もう心配症なんだから、レン君は…」



笑って見上げようとすると、視界は、透けるような金髪と、蒼と、心地よい響き。




「リン」


あわさったおでこを通じて感じるのは、熱なのか、この、レンと唄いたいという気持ちなのか。


「…オレはリンのパートナーだから、わかるんだよ。まだ、熱あるから、今日も休め?…な?」



…私は、このまっすぐな眼差しに、弱い。



「いいこだから。リンちゃんの好きなもの買って帰ってくるし、唄いたいなら、今日1日ゆっくり休んでから、明日一緒に唄おう。…OK?」


…私は、この優しい声にも、弱い。


「…わかった、レン君、…行ってらっしゃい」


思わず拗ねるように呟いた私に、彼は髪をくしゃりとなで、笑う。


長い指がすっと伸び、私の白いリボンヘッドフォンをほどくと、サイドテーブルに優しく置いた。



「行ってきます」



******

閲覧数:644

投稿日:2009/08/15 18:36:57

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カテゴリ:ピアプロキャラクターズ

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  • ゆーね

    ゆーね

    ご意見・ご感想

    メッセージありがとうございました。
    そして、こちらこそ萌えです……!

    イケレンにきゅん、としちゃいました^^*

    2009/08/16 12:44:51

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