流転

かっこいい曲を作りたかった。
が、材料を何処かに忘れてきたのか、或いは持っていなかったのかもしれない。
できたのはやっぱりよくわからない何かである。
歌詞にはそれらの名残があるような気がする。

ちょっと音程低すぎてミクさんにはきつかったので、
兄さんか弟君に歌ってもらいたい所存…。

＊＊＊

剣を手に取り
旗を掲げ
列は進むよ足音高く

歌う痛みは
流して行こう
心は置き場をなくしていた


ここは戦場
無慈悲の街
居場所はとうに失っていた

死すら恐れぬ
宛てなき旅
意味など力で奪い取るのだ

花を踏み散らし
伸びる葬列に
加わる誰かなど
わからないまま
正義を履き違え
歪んだ視界は滲む

胸に抱くは
安らぎの幻影
気休めの一言だけが欲しい
許されるなど思いはしない
空は青く高く




理想郷など
壊し尽くし
これから始まる贖罪の旅

死が忍び寄る
果てなき旅路
意義など立ち上がれるだけ
それで十分だ

花を降り注ぎ
育つ大木に
与える何かなど
わからないまま
勇気を振り絞り
強く世界は開いた

胸に抱くは
原罪の投影
気休めと知る自己が浅ましい
許されぬのは甘い誘惑
十字は重く苦く

胸に秘めた
安寧の幻想
倒れた後に草木は茂るか
穢れたこの身を風が浚い
空は青く高く続くのだろう