
妖刀譚
作詞:まいじん
都(みやこ)は火(ひ)に燃(も)え現(うつ)し世(よ)は
亡者(もうじゃ)蔓延(はびこ)る地獄変(じごくへん)
毒(どく)には毒(どく)だと古(いにしえ)の祠(ほこら)は暴(あば)かれ
悪魔(あくま)が夢(ゆめ)から覚(さ)める
「寄越(よこ)せ寄越(よこ)せその魂魄(こんぱく)」
誰(だれ)も彼(か)も寒(さむ)さに震(ふる)え立(た)ち竦(すく)む
やがて伸(の)びる細(ほそ)い腕(かいな)
砕(くだ)けぬ意思(いし)を宿(やど)して
夜霧(よぎり)を裂(さ)いて異形(いぎょう)を切(き)り伏(ふ)せろ
猛(たけ)る天狗(てんぐ)誘(いざな)う河童(かっぱ)拐(かどわ)かす雪女(ゆきおんな)
血潮(ちしお)も業(ごう)もその身(み)で受(う)け止(と)めて
今宵(こよい)もまた濃(こ)くなる呪(まじな)い
終焉(しゅうえん)へと動(うご)き出(だ)したその歯車(はぐるま)
地(ち)を破(は)す化生(けしょう)せせり笑(わら)う
肋(あばら)砕(くだ)く影(かげ)濃(こ)き強者(きょうじゃ)
致命(ちめい)の一撃(いちげき)鼻先(はなさき)で躱(かわ)し討(う)てども
眼(まなこ)虚(うつ)ろに膝(ひざ)をつく
「しめたしめた悪運(あくうん)尽(つ)きたか」
手巾(はんけち)濡(ぬ)らし広(ひろ)がる赤(あか)い沼(ぬま)
せめて妖魔(ようま)に堕(だ)するものかと
蜘蛛(くも)の糸(いと)に縋(すが)る意識(いしき)遠(とお)く
はたと目覚(めざ)めた少年(しょうねん)
傍(かたわ)らには煤(すす)けた蜜柑(みかん)
傷(きず)は疼(うず)くが塞(ふさ)がって
貪(むさぼ)るように実(み)を食(く)らう
訳(わけ)もない涙(なみだ)が
とめどない涙(なみだ)が
刀(かたな)は果(は)たしてそこにあり
その意図(いと)たるや藪(やぶ)の中(なか)
夜霧(よぎり)を裂(さ)いて異形(いぎょう)を切(き)り伏(ふ)せろ
怒(いか)る白竜(はくりゅう)嗤(わら)う九尾(きゅうび)仇(あだ)なす犬神(いぬがみ)
血潮(ちしお)も業(ごう)もこの身(み)に降(ふ)りかかれ
今宵(こよい)もまた濃(こ)くなる呪(まじな)い
終焉(しゅうえん)へとやがて終焉(しゅうえん)へと
京(きょう)にも次第(しだい)に安(やす)らぎ戻(もど)る
刀(かたな)と下人(げにん)の行方(ゆくえ)は誰(だれ)も知(し)らない
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