紫陽花


ぽつりと言葉が漏れた 生きてる理由を教えて
静寂に声は溶けて 心の傷を撫でた


自分が嫌いになった　それでも自分を辞められず
呼吸を続ける事すら 無意味だと思えた

何時しか世界も嫌った　くだらないと知りながら
ただただ無心のままで　また今日を貪った


誰にも届きはしない叫びを
心の内側で叫んでいた

出来損ないは歌った
声にならない歌が溢れ出した


そう 本当は　誰かに
必要と言って欲しいんだ　こんな僕でも

ねぇ 君も どこかで
誰にも聞こえない痛みを 歌っているなら
僕と共に夜が明けるまで　世界に雨を降らそう



特別なものが何もない　全てが平凡またはそれ以下
あの人が持つ宝石と　自分のガラクタを見比べた

「救われたい」と嘆いて　伸ばされた手を拒んだのは
自分の犯した失敗を　何かの所為にしたかった


自分より下を眺めて息をした
そうしないと息が出来なかった

世界はとても残酷だ
ただ祈るだけでは何も変わらない



雨音は強まる
だけどその心を隠さないで欲しいんだ

溢れ出た感情が
いつか世界に立ち向かう武器になるから



そう 本当は　誰かに
愛されていたいんだ　こんな僕でも

ねぇ 君も どこかで
誰にも聞こえない願いを 掲げているなら

僕と共に夜が明けるまで　世界に雨を降らそう
そして何時か雨が上がるまで この手を繋いでいいかな