花が咲きました
一輪だけ
小さな小さな花が

いつかあなたが
「お前に似てる」
そう言って笑いました

笑顔を作るのが苦手で
伝えることもできない
役に立てない私を
可愛いと愛でてくれました

あなたは今どこにいますか

この花のように
ただ春を待っていれば
また咲ける日がくるでしょうか
また笑える時があるでしょうか

穏やかな風が
こころ一つ
揺らぐことなく

あなただけを見つめた
嘘が得意だった
あなたの嘘が好きでした

交わした約束は数知れず
叶うことなき指きり
今宵はどんな花を
抱いて眠るのでしょう

花が咲きました
一輪だけ
小さな花が咲きました
手折った花は
私に似ていました
あなたに摘まれて
枯れるまで
健気に咲いて
笑うのでしょう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

花笑

2006/10/20に書いてたらしい。

どうやらこの日は気分が乗ってた模様です。
なんとなく、「道端の花を手折る」というテーマを自分なりに持っていたような気がしなくもないです。
遠い過去のこと、よく思い出せません。

閲覧数:176

投稿日:2008/05/10 00:03:02

文字数:328文字

カテゴリ:その他

クリップボードにコピーしました